2016年8月1日月曜日

自分に与えられた役割を、嫌とか別のがいいとか言ってもしょうがない。Coccoを見て思った。

by Michael Benatar

私はきっと、
「その人がその人に戻っていく過程」に携わりたいんだと思う。

その方法は何でもいい。


その人にはその人にしかできない役割があって、

たとえその人が別の誰かに憧れて目指したとしても、
結局別の誰かになることはできないね。


生まれ持った種を、どうにかこの地上でなるべく綺麗に咲かせていくしかないね。


それしかできないね。





Coccoという歌手をご存じですか?(前に曲をご紹介しましたね。)


私が彼女を知ったのは、小学校の高学年だったと思う。

土曜日、学校から帰ってきて(当時は隔週休みだった)、
友人宅でお昼ご飯をごちそうになり、
テレビを見ていたらインディーズの曲を紹介する短い音楽番組で、
Coccoの「カウントダウン」が流れてきた。



その後、「raining」が。




もう、なんて怖い歌だ!と驚愕したね。

それからすぐに帰途に着いたんだけど、
夏の沖縄の午後2時、太陽はまぶしく影はくっきりしているのに、
背筋が寒いようなぼーっとした感覚を覚えています。



それから、
高校生になって彼女のCDを買ったけど、
聴ける曲と聴けるタイミングというのがあって、
気力体力が足りないと感じるときは、決して彼女の曲はかけなかった。

聴いたら負けるから。

私にとって彼女の歌は、そういう存在だった。


引きずられる。


綺麗なメロディーと寓話のように恐ろしい歌詞、
哀しいようなおぞましいような、でもそのまま天に抜けていくようなエネルギー。昇華までの流れ。


彼女は自分の表現を「排泄行為」と呼んでいた。
「自分の排泄行為を見せて、それでお金をとっていいのだろうか?」



ある音楽雑誌のロングインタビューの冒頭で、
ライターの人はこう書いている。

「あなたは決して私を非難していなかったけれど、混沌のうちに、あなたがこう感じていることがわっかった。
私は血を流して歌を生んでいるのに、あなたは血を流して書いていない――。」



Coccoはどこまでも真摯で誤魔化や虚飾がなく、
嘘をつかない。

とてもとてもとてもピュアで、どろどろしている。
それをそのまま曝している。

汚いのか汚くないのかわからない。




彼女のエッセイを図書館で見つけて読んだ。


3、11の後に出されたもので、
Coccoが東北へボランティアに行ったときのことが書かれていた。

正確には覚えてないんだけど、こんな感じ。

「自分のやってきたことや在り方に誇りを持っているけど、
こういう場所にくると、自分がもっとメジャーな歌手であったらと感じずにはいられない」
みたいなこと。

たとえば、SMAPやAKBのような、
たぶん「ど真ん中」を走る「わかりやすさ」を備えた人気者。



同じ「歌手」のジャンルでくくるにしても、
エネルギーやそれを受け取る対象、位置づけは全然違う。

売っているものが違う。




Coccoのもとには、「助けてほしい」って手紙がたくさん届くって言ってた。ファンレター。

血で「助けて」って書いてあるんだよ、
どんだけ重いの。

もはやファンレターじゃないじゃん。


だからね。
深い深い深い闇の中でどうにか一日をつないでいる人たちには、
彼女の歌は届くんだと思う。

ぎりぎりのセイフティーネットとして機能する。


「がんばれよ、明るく生きて行こうぜ」「すべてに感謝」的な歌詞や明るいメロディー、
そういうのが素通りしていくような人に、
きっと深いところで明日を見せるんだと思う。

(明るい応援ソングは、もう少し気持ちが上向いてからやっと聴こえるようになるんじゃないかな)


それはすごいエネルギーだなと思うし、
彼女にしかできない仕事な気がする。

どんだけしんどい役割なんだと、想像するだけでおそろしいよ。



そんなCoccoが、たとえば嵐と同じような役割を果たそうとしても、
やっぱりちぐはぐになるよね、きっと。

どの段階、どの世界にいる人に届けるかが全く違う。


もちろん、どっちが素晴らしいという話はそもそもできなくて、
その人はその人の役割をただ果たしていくしかできないという話。


ときに、

自分はとても損をしているように思えたり、
他の人がうらやましく思えたり、
今望んでいるものではなくて他のものに興味を惹かれるような自分だったならとか思うこともあるけど、


人にはその人だけの形があって、
どう頑張ってもそれ以外にはなれない。

その人はそのオリジナルの種を芽吹かせることが、
その人の中から湧き出てきたものをなるべく純粋に形にして外に出すことが、
世の中にも一番大きく貢献することになる。



そういうことが言いたかったのでした。

もう終わりです(^_-)-☆



あ!
今のCoccoは昔のDeep&Darkなエネルギーとは違いますよね。
大きく変わったなって感じたときがあった、けどいつだったっけか。
私は、今の、地球とか人類に対しての(笑)でかいまっすぐな愛溢れる歌がすきです。
彼女はめちゃくちゃ強くなったと思う。
受け取るようになったと思う。
彼女のライブではいつでも、後ろで演奏している人たちの目がとてもとても優しい。
「大丈夫だよ」っていう目。
めっちゃ泣ける。笑



あ!②
でかくて幅広い人たちにエネルギーを届けると言ったら、
やっぱり長いこと売れ続けている人たちはすごいですね。

ドリカムの美和ちゃんとか、本当天才だなと思う。
明るくて力強くて、ちゃんとぶっとい根っこがある感じ。
上っ面じゃないから、元気な人にもあんまり元気じゃない人にも届く。




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